コラム

D&D第5版へのお誘い『モンスター・マニュアル』プレビュー

更新日: 2018.03.14

レッド・ドラゴン

 レッド・ドラゴン(赤竜)はトゥルー・ドラゴンの中で最も欲深で、飽くことなく自分の宝の山をさらに大きくしようとし続ける。うぬぼれ具合も他のドラゴン以上に飛びぬけており、そのことはこの種のドラゴンの高慢なふるまいや他のクリーチャーを見下す態度にもよく現れている。
 レッド・ドラゴンの体は軽石の匂いと硫黄の匂いに取り巻かれている。シルエット上の特徴は、角が後ろ向きに生えており、背びれがあること。くちばし状に突き出た鼻からはいつも煙があがっており、ひとたび怒ると両眼に炎が踊る。翼はクロマティック・ドラゴンの中で最も長く、端の方は超高温の炎を浴びた金属のような青黒い色合いを帯びている。
 レッド・ドラゴン・ワームリングの鱗は光沢のある鮮やかな緋色だが、成長にしたがって色は鈍く濃い赤になり、金属板のように分厚く硬くなる。歳を経るにつれて白目と黒目の境がぼやけてゆき、高齢のレッド・ドラゴンの瞳は融けた溶岩の球体のように見える。

 山の主:レッド・ドラゴンは山岳地帯、岩がちな不毛の土地、そのほか高い場所から自分の領地を見渡せるような土地を好む。この高所を好む傾向のせいで、レッド・ドラゴンおよび丘陵地帯を好むカッパー・ドラゴンは何度も衝突を繰り返している。

 傲慢なる暴君:腹を立てたレッド・ドラゴンは文字通り火が付いたように怒り狂い、己の衝動に従って破壊の限りを尽くす。あまりに凶暴で執念深いため、多くの文化においてレッド・ドラゴンこそ邪悪な竜の代表格とされている。他のいかなるドラゴンも、傲慢さにかけてはレッド・ドラゴンの足元にも及ばない。このクリーチャーたちは我こそ王なり皇帝なりと信じ、他のドラゴンを劣等種と見下している。自分たちはティアマトの御名によって支配者たるべく選ばれた存在であると信じるレッド・ドラゴンにとって、この世界およびすべてのクリーチャーは支配されるべきモノなのだ。

 地位と奴隷:レッド・ドラゴンはきわめて縄張り意識の強い孤立主義者である。とはいえ、彼らも広い世界のできごとを知りたいので、下等なクリーチャーどもを情報屋や伝令やスパイとして使っている。彼らが一番欲しがるのは、地位をめぐる不断のライバルである他のレッド・ドラゴンに関するニュースだ。下僕が必要になったレッド・ドラゴンは混沌にして悪の人型生物に奉仕を命じる。命令に従う様子がなければ、部族の指導者たちを虐殺し、残った者たちを奴隷にする。レッド・ドラゴンに仕えるクリーチャーは、竜の機嫌を損ねたとたんに黒焦げにされて喰われるという恐怖の中で生きている。下僕たちの時間のほとんどは、生き延びるためにドラゴンにこびへつらうことに費やされる。

 妄執的な蒐集家:レッド・ドラゴンは他の何よりも富を重んじ、伝説と呼ぶにふさわしい宝の山を積み上げる。金銭的な価値のあるものなら何でも欲しがり、ガラクタを一目見ただけで銅貨1枚の誤差もなくその価値を鑑定することができる。レッド・ドラゴンは強敵を倒して奪った財宝を特に珍重し、己の優越性の証としてそういった財宝を見せびらかす。彼らは自分の宝の山にあるアイテム1つ1つの価値と由来を熟知しており、各アイテムの位置も覚えている。硬貨1枚でも無くなればすぐに気付いて怒り狂い、盗人を追いかけて容赦なく殺そうとするだろう。泥棒が見つからない場合、そのドラゴンは手の付けられない大暴れを始め、怒りが鎮まるまでに数多の村を焼き街を灰にする。