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フォーゴトン・レルム
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新たな世界、新たな挑戦――『フォーゴトン・レルム・プレイヤーズ・ガイド 第4版』 12月26日(金)発売!

はじめに

 20年以上に渡って、フォーゴトン・レルム・キャンペーン世界は『ダンジョンズ&ドラゴンズ』ゲーム・プレイヤーを誘ってきた。彼らはウォーターディープの街路を歩き、落星海を航行し、極東の踏み分け道を横断してきた。ドリッズト・ドゥアーデンやエルミンスターといったような名前はプレイヤー・キャラクターにとっても、プレイヤーにとっても伝説になった。
 フェイルーン大陸は闇と光の土地、荒野と文明の土地だ。アンダーダークの地下の深みから、エアスパーの目も眩むばかりの高みまで、フェイルーンの人々は最も人里離れた土地や最も住みにくい環境にすら住んでいる。フェイルーンの人々はこの大陸の地勢と同じくらい多様だ。彼らは生き残って繁栄するためにほとんどあらゆる分野の仕事を追求している。
 あらゆる姿とサイズの冒険者がいる。最も偉大な英雄はしばしば最も有り得ない者がなる。動機は皮膚の色と同じくらい、あるいは目や耳の形と同じくらい多様だが、すばらしい冒険を形成するのはそれらの多様な動機に他ならない。キャラクターの種族とクラスはカンバスである。その上に君は物語を描くかもしれない。最高傑作を描くために君が使用する絵の具は、君のキャラクターの過去の行ないと未来の希望が織り成す勝利と悲劇だ。君が野望、動機、経歴要素を君のキャラクターに与えれば与えるほど、君の絵はより鮮明になり、より不朽になる。


更新情報
第1章:種族はこちらです
第2章:キャラクター・クラスはこちらです
New! 第3章:経歴はこちらです

10の重要な事実

 以下の諸点はフォーゴトン・レルム・キャンペーン世界の以前の版以降になされた、トリルの世界に対する最大の変更点を説明している。もし君が以前の世界を良く知っているなら、1374DR(稲妻嵐の年)以降にこの世界で起きた主要な出来事が以下の諸点にまとまっている。もし君が初めてこの世界に触れるなら、この世界の住民の大部分が知っているような基本的な背景情報が以下の諸点にまとまっている。
 1. このキャンペーン世界の以前の版から約100年が経過している。現在は1479DR、老い知らずの年である。
 2. “呪文荒廃”によってこの宇宙は劇的に変化した。“呪文荒廃”は1385DR(青火の年)に発生した。ミストラ女神の死によって魔法が暴走し、それによって発生したのである。たくさんの国々が消滅した。特にひどかったのは落星海の南にある地域だった。それまでは何の変哲もない土地だった場所が異様な魔法の土地になった。“地片”と呼ばれている、岩でできた島が天空を漂っている。石でできた不気味な塔があちこちに屹立している。壮大な地割れや滝はいたるところにある。
 “呪文荒廃” はその飽くなき貪欲さをもってあらゆるものを呑み込み、生物、石、魔法、空間、次元界障壁を攻撃して形質変化させた。トリルの外に広がる宇宙すらその影響を受けた。永遠に失われたと考えられていた太古の領域が帰還した(たとえばフェイワイルド)。あるいは次元界全体が新たな宇宙観に遷移した(たとえばアビス)。
 3. アイビアの一部がトリルと融合した。“呪文荒廃” は次元界の境界を越えて荒れ狂った。何万年も前に切り離され、長きに渡って失われていた、トリルと対をなす世界もまた、この大渦に呑み込まれた。フェイルーンの巨大な一部がそれと同質量のアイビアと入れ替わった。それによってアイビアの住民がトリルにやって来た。この失われた領域の大陸が1つ丸ごと“迷いの海” の向こうに再出現した。現在そこは“復活アイビア”と呼ばれている。
 4. 神々の数が劇的に減少した。神々でさえ、過去100年間に発生した神と悪魔の抗争や“呪文荒廃”の混沌に呑み込まれた。たくさんの神々が死んだ。一部の神々は去った。数柱の神々は、実際には既存の神々のアスペクトであることが判明した。あるいは、あまりにもたくさんの力を失ったためエグザルフに成り下がってしまった神々もあった。エグザルフはその他の神々に仕える下位の神的存在である。
 5. “呪文荒廃”はクリーチャーに印を残した。“呪文荒廃”の効果の一部は現在も残存している。なかでも特に、いわゆる“荒廃地域”では今でも暴走魔法が荒れ狂っている。“荒廃地域”に滞在したクリーチャーのなかには身体的な印を得た者もいる。そのような印は“呪痕”と呼ばれる。“呪痕”クリーチャーは独特の能力を有するが、もちろんただで手にいれたわけではない。
 “呪文荒廃” に直接晒されたクリーチャーはおぞましい変化を遂げた。単に“呪痕”を得ただけでなく、そのからだが想像を絶する形に歪んでしまったのだ。“呪痕”クリーチャーの能力は、独特ではあるが、“荒廃”クリーチャーの能力ほどおぞましかったり強力だったりすることは絶対にない。幸運にも、そのような“荒廃”モンスターは少ない。そしてそのなかでも、自由意志と機動性を有する脅威はほんのわずかしかいない。
 6. アンダーダークが広範囲に渡って崩落し、それによってフェイルーンの地上が変化した。大地の崩落によって落星海の水位と位置が劇的に変化した。アンダーダークに通じる巨大な穴がチョンダル森の南に開いた。この大地に開いた国家規模の穴に加えて、地下の構造が変化したことにより、地上世界からアンダーダークへとても行きやすくなった。
 7. サーイが恐ろしいアンデッドの脅威になった。かつてサーイはレッド・ウィザードの土地だったが、現在では権力欲に取りつかれた1人のリージェントの支配下にある。ザス・タムだ。彼は不滅の存在になるための儀式にほとんど成功しかけた。結局は失敗したものの、それによってサーイは悪夢の土地と化した。死の土地になったのだ。現在このリージェントはサーイの国境線を拡大しようと考えている。そうすれば再びその儀式を試みることができるから。
 8. 太古の帝国であるネザリルが復活した。アノーラック砂漠から新たに奪還した土地にある、首都であるシェイド居住地において、“シェイド十二プリンス会議”が統治している。ネザリルは再び主要勢力になった。そして北方にあるすべての国に対する脅威になった。
 9. 太古のエルフの血筋がフェイルーンに帰還した。フェイワイルドの再出現に伴い、その原住民が再び“この世”の探検を開始した。これらのフェイは自分たちのことをエラドリンと呼んでいる。また自分はエラドリンの血を引くと自称するフェイルーン・エルフもたくさんいるが、そのような者といえども、伝統的文化的な特徴や名前を忘れてしまったわけではない。砕けた会話で用いられる“エルフ”という言葉は、これらのフェイの集団であるエルフとエラドリンの両方をまとめて指している。
 10. 大部分のポータルは現在機能していない。“織り” が破壊されたことによって、トリルに張り巡らされていたポータルの大部分も破壊された。なぜなら“織り”が破壊されたことによって、秘術呪文の使い手たちが命懸けで獲得してきた知識も破壊されたから。“呪文荒廃”以降、秘術使いたちはその技を再獲得したが、それでも大部分のポータルは依然として機能していないか、もしくは危険なまでに誤作動している。過去の伝説の壊れた遺物なのだ。


本書の使い方

 本書はプレイヤーである君に焦点を当てている。そしてフォーゴトン・レルム・キャンペーン世界の風味と概念を使用して、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』ゲームの中でどんな種類のキャラクターを君が作れるかに焦点を当てている。本書は『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の基本ルールの一部だ。本書は『ダンジョンズ&ドラゴンズ』と同じゲーム・ルールを使用している。本書のパワーと能力は『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のそれらと同じ基準でデザインされている。
 『フォーゴトン・レルム・プレイヤーズ・ガイド』は『ダンジョンズ&ドラゴンズ』キャラクターをフェイルーンで作成する際の手引き書だ。フェイルーンは惑星トリルで最も目立つ大陸である。トリルはフォーゴトン・レルムの舞台となる世界だ。本書を使用すれば君はフェイルーンの人々や場所を訪れることができる。本書は生き生きとしたキャラクターを作成して生命を吹き込むための基本要素を君に提供している。本書とD&Dの『プレイヤーズ・ハンドブック』を使用すれば、君はレベル1からレベル30までを通して、フォーゴトン・レルム・キャンペーン世界に特有の要素を君のキャラクターにもたらすことができる。


未来へ

 この世界に参加するに際して、トリルの歴史学者になる必要はない。トリルは生活の場だ。さまざまな出来事が常に動いている。それによってこの世界は前に進んでいる。この世界は毎年とても変化している。ましてや、100年や1,000年も経てば。
 フェイルーンの人々が毎日昇る朝日を見る時、彼らが考えるのは過去ではなく未来だ。冒険者だろうと、職人だろうと、貴族だろうと、日々に対する見方は同じである。すなわち、今日は機会に満ちた日だと考えているのだ。フェイルーンはその住民に、豊かな歴史と大いなる可能性に満ちた生活を送る場所を提供している。フォーゴトン・レルムはキャンペーン世界だ。この世界で君は地理的、歴史的、文化的境界に制限されないゲームを経験することができる。そして地位、権力、知恵、英雄的行為の高みに昇ることができる。
 フォーゴトン・レルム・キャンペーン世界には常に新しい英雄の居場所がある。次の英雄は君か?


ただのフォーゴトン・レルム本ではない

 たとえ君がプレイするキャンペーンがトリルの世界を舞台としていなくても、君は『フォーゴトン・レルム・プレイヤーズ・ガイド』を利用することができる。そして君のDMはそれとペアになる『フォーゴトン・レルム・キャンペーン・ガイド』を使用することができる。  本書に記述されているすべての概念や詳細は君のDMが作成した世界でも問題なく活用できる。換言すれば、君は本書に記述されているパーツのなかで最も興味深いと感じたもの(あるいは、君がすでに使用している世界に最もよく適合するもの)を選んで使用することができる(もちろん、君のDMが承認すればの話だが)。そうすれば君は、君や他のプレイヤーが慣れ親しんできた既存の世界のすべての要素を保ちつつ、フェイルーンの驚異や陰謀を君のゲームに注入することができる。
 たとえば、本書の第2章に記述されているソードメイジ・クラスの概念的な起源はフォーゴトン・レルム・キャンペーン世界にあるが、他のいかなるD&Dゲームにおいてもこのクラスの使用を阻むものなど何もない。同様に、ウォーロック用の新しい“闇の契約”やスペルスカード・キャラクターの作成ルールも任意の世界で使用することができる。第1章に記述されている新種族ジェナシ、第4章に記述されている新特技、サーイの独特な地勢、本書のその他のほとんどすべての部分についても同様だ。
 もし君が『フォーゴトン・レルム・プレイヤーズ・ガイド』に書かれている何かに興味を抱いたなら、それを君のゲームに導入するよう君のDMに話してみると良い。結局のところ、最高のD&D経験とは、テーブルについている全員にとって楽しい世界をDMとプレイヤーが協力して生み出すことにあるのだから。