でたでたでたよー『アドベンチャー・アイランド』


今回紹介いたしますのは、カードによる物語の分岐とリソースマネジメントの協力型ゲーム

アドベンチャー・アイランド

プレイヤーはインド方面に向かう船に乗っていた、それぞれ独特の経歴の持ち主ですが、嵐に遭遇して船は遭難し、流れ着いた島からゲームが始まります……


能力は3つあり、加えて個別能力があります。

なおこのインド人の人は最初はいません……理由はネタバレを含むのでプレイして確かめてください……

あとはマーカー類と、ダイス……
マーカーは食料や水や木材や肉などなどの資源類や、疲労度を表すマーカー等々。

そしてカードの束。

カードの束の上面と裏面には警告があるのですが、このカードがデッキに入っていくことで展開が変化していく作りになっています。

あと、秘密のカードのパック。

指定された時に開封してデッキに加えたりすることで、展開が変化していきます。
展開によっては開封しないかもしれないのがポイント。

最初にシナリオで指定されたカードを用意して、ゲームの準備をします。

最初の目的は安全な場所と火を確保すること……もちろん生存のためには食料と水は必要です。

ここが流れ着いた島。

海岸から島の奥まで

海岸側には漂着物のデッキを用意し……

島の奥側は島の新しい場所のカードが用意されます。

《食料を探す》の上には食料マーカーを10個置いておきます。
これはこのカードから獲得できる食糧は10個だけである、ということ。

《避難所を確保する》はゲームの最初の目的の一つに合致するっぽいので何とかするとよいのでは? なんか木を集めないとダメ見たい。

他に用意するのは危険カード……これは無くなっても時間切れで負けなので注意しないとダメなやつだ!

ゲームの流れは、各ラウンドが1日を表しています。
まず、各プレイヤーの受け持つキャラクターが2アクションずつ行います。

できるアクションは、各キャラクターの個別のアクションか、並べられたカードのアクション(その場所に行く必要があるわけだ)。
この時順番は自由なので、誰からやるのかがちょっとした相談ポイント。
同じ場所にいるメリットは、持っているアイテムを使わせてもらえる点。
所有権は「夜」まで移せませんので、最初のアクションでもらって別な場所でもらったアイテムを使って……ということはできないので順番重要。

場所のアクションはその場所特有のもので、例えば《海岸》では漂着物(カード)を拾うことができる。

赤い四角に白矢印がアクションのアイコン。

絶たれると死につながるもの……「3・3・3の法則(呼吸は3分、水は3日、食料は3週間)」と申しますが……
このゲームでも食料が無いと、死に近づきますので、食料(多分水も含まれている?)の確保が重要です。
《食料を探す》で探すことができるのですが……
〇アイコンがある場合、ダイスをふって判定する必要があります。
色だけの場合は、指定の数をふってその色が何個出るのかで判定。


1個だけ獲得……
獲得したものは共通の置き場であるキャンプに置かれます。

《避難所を確保する》にある茶色の矢印アイコンは、この場所でアクションするためには右の条件を満たす必要があるということ……木材3つが無いとシェルター建設のアクションはできないということです(材木見つけないと……)。

こちらも〇アイコンがあるのでダイスをふり判定しますが、〇の中に能力が指定されています。
この場合「手」の技術か「腕」も腕力……各キャラクターのこの数値の個数だけダイスをふって、この色の目を出すと、出た目の数だけシェルター作りが進行することになります。

能力によって成功度合いが変わってくるので、誰が何をするのかも重要になってくる!

キャラクターの能力はその経歴で異なり、例えばマリアはアクションでダイス判定がある場合、ダイス1個を振りなおせるものですが、場所で行うアクションのように、キャラクターの固有の能力でアクションを行うこともできる人もいます。

例えばスージーは、アクションでほかのキャラクターの「疲労」を取り除くことを試みることができる ―― 同じ場所にいないとできないので、順番が重要ですよ。

この「アクション2回」(午前と午後?)を全員がやったら ―― 夜が来ます。

夜にはまず、食事です。
1人につき1食料(肉・魚でも代用できます)を払うか、「疲労」を受け取ります。

疲労はキャラクターシートに置かれていき、能力値の部分に置かれた場合はその数値が1下がるし……

すべて埋まっている状態で受け取ると死亡してゲームオーバーです!

その次に、危険デッキから各プレイヤーが順番に、1枚ずつカードを引いて解決します。

こちらは大体ろくなことが起きませんし、カードが引けない場合も時間切れでゲーム終了。
枚数的には、3日目の夜には死ぬ。

その後、場にあれば夜明けのイベントを解決して、次のラウンドになる(一日が始まる)……

……という流れになります。
ルールはそんなに難しくない感じ。

具体的に何が起こるのかはネタバレになるのですが、このように時間制限の下、食料などのリソースに気を付けつつ、脱落者が出ないようにしつつ、目的達成のカードをオープンできれば勝利となります。

ここで面白いのは、見つけたものやストーリーの展開でカードを破棄したり、追加していくこと。

カードはナンバーだけを見て出せるようになっている。

ストーリーは全部で5話ありますが、クリアできなかった場合はリセットしてやりなおしとなりますが、前回のゲームで登場しなかったカードや、デッキに入っていたのに裏返されなかったカードなども出てくるので、毎回展開が異なることになります。

ネタバレ回避のためルールとかざっくりしたプレイの流れだけしか説明できませんが……この何が起こるかわからない、思わぬ展開がこのゲームのポイント。

というか、ナラティブ系のゲーム、一番楽しいポイントが説明できないのつらいな!

とにかく、最初は簡単な物語も、話が進むにつれ思わぬ展開と歯ごたえのある難易度になっていき、物語ベースの冒険物協力ゲームとして展開も驚きのあるものとなっております。
また、失敗したとしても再挑戦しやすいし、ルールの簡単さがゲーム的処理とプレイヤー間の協力を阻害せずに物語の展開に集中させてくれるのもよいところ。
あと場所もそんなにとらないのも日本の家庭事情的には良いですな。

一つ購入してじっくり繰り返し遊ぶゲームを探されているのであれば、ぜひ挑戦してほしいゲームとなっています。

アドベンチャー・アイランド
プレイ人数:2-5人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:40-90分×5話
製作:Pegasus Spiele
デザイン:ミヒャエル・パルム、ルーカス・ツァッハ
価格:5,000円+税