タイル配置もきれいな『アクア/AQUA』


ここ最近のゲームのテーマトレンドである「エコ」テーマですが、そのなかでも南の海でトロピカルなサンゴ礁は人気のテーマとなります……

アクア/AQUA

もそんな南国のサンゴ礁で生態系を構築していくタイル配置ゲームとなっています。

久しぶりの多言語版(日宇)。

ゲームの目的は多様性に富んだ=点数の高いサンゴ礁を作り上げること。
各プレイヤーは最初に生物多様性の「ホットスポット・タイル」を受け取ります。

中央にはサンゴ・タイルの山(人数により決まった枚数をランダムに取り除く)から人数+1枚、表向きで置きます……ここからサンゴ・タイルを取って、自分のサンゴ礁を育てるのです。

小型動物のタイルは種類ごとに山に。生態系のタイルをランダムに6枚置きます。こちらはゲーム終了時のボーナス。はじめての場合は初期セットで。

大型動物は形ごとに分けておきます。点数は上から下へ小さくなる……早取り要素があるってコト

手番には、まず中央のタイルから、基層となる「サンゴタイル」を取って配置……一辺は必ず同じ色と接すること。色は全部で6色あります。

同じ色のサンゴ3つ(=1つのタイルにはサンゴが3つある……「タイル3枚」ではない点に注意!)で「六角形」ができた場合そこが「生息地」。
「生息地」ができたら(同じ色の)「小型動物」を引き寄せます(サンゴは見えなくなる)。

4つ以上の同じ色のサンゴがつながったら、そこはサンゴ礁。小型動物は上に置けませんが、隣接している小型動物がいれば点数をもう一度数えます。

種類の異なるサンゴが寄り添い小型生物を引き寄せ「生物多様性」を確立したら同じ形の「大型動物」を1枚引き寄せるこ
とができる……具体的には今置いた小型生物のタイルを含めて、全部異なる色で大型動物の形状になったら、その上に大型動物が置ける(義務ではない)。

サンゴ・タイルを取る代わりに、スタートプレイヤータイルを取ることも可能。
このラウンドは最後にサンゴ・タイルを取ることになりますが、次ラウンドからはスタートプレイヤーになれます。
(このラウンド、自分にとってゴミしかないとか、他のプレイヤーとほしいタイルがかぶりそうとか、ドラフトゲームなので個々の判断が問われるところ)。

全員が1枚ずつサンゴ・タイルを配置したら1ラウンド終了。次のラウンドの為にサンゴ・タイルを補充します。
こうしてどんどんサンゴ礁は成長していきますが、サンゴタイルを中央に準備できなくなったらゲーム終了。

ゲーム終了の図。

「大型動物」に記載の点数……
(数えたらよける)

イルカは9点。

「小型動物」記載の点数……

この場合だと、16点。

サンゴ礁ごとに、隣接している「小型動物」の点数合計(つまり条件を満たしている「小型動物」は複数回点数となる)……

赤いサンゴで5点、紫のサンゴで2点、青いサンゴで7点、ピンクのサンゴで5点、緑のサンゴで5点……合計24点!
カニは紫と青で2回、クマノミは青と緑と赤で3回、得点されていることに注意!

「生態系」(得点条件が異なる達成目標)の合計点数……生態系タイルに対応する小動物は「固有種」と呼ばれ、その固有種に関して点数が与えられる。
基本ゲームでは、固有種に隣接する小型動物1枚につき1点(#1)と、獲得した大型動物タイルごとに、対応する固有種1つにつき記載の点数(#2-6)。
(今回の例では、イルカを持っていると対象となる#3の生態系タイルに対応する小型動物は今回はカメでしたが、イルカをもっていても固有種がないので0点……)
そのほかはルールを参照。

以上の合計が得点。

ルールは簡単ですが、どの要素で点数を取っていくのか……階層的なパズル思考が必要なゲーム。
取って配置だけのルールは難しくはないのですが、そこからの得点行動は難し悩ましい!
特にスタートプレイヤーを取るタイミングがかなりポイントとなります。

ルールヴァリアントも多く、ファミリー向けに得点要素を減らしたり、上級者向けの生態系タイルが用意されていたり、ソロプレイでの得点挑戦モードもあったりと行き届いた造り。

ヴァンサン・デュトレのイラストは美しく、厚めのタイルをはプレイのモチベーションもぐっと高くなるもので、気軽に楽しめるタイル配置ゲームとしてお勧めいたします。

アクア多言語版(日宇)
プレイ人数:1-4人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:30~45分
製作:Sidekick
デザイン:ダン・ハルスタズ、トリスタン・ハルスタズ
イラスト:ヴァンサン・デュトレ
価格:5,600円+税