地下墳墓を探索していたらとんでもないものを見つけてしまった、どうしよう? 「クローストロフォビア」


今回は昨日当社に入ってきたクローストロフォビア(Claustrophobia)を紹介いたします!
クローストロフォビア

クローストロフォビアの舞台となる世界は、地球に似た別な世界で、時は主の生誕より1634年。
新イェルサレム市の地下に大洞窟網を見つけた人間たちは、好奇心と欲から探索を始めたのですが、そこは地獄へとつながっており、不用意に地上とつながったそこからは、悪魔とその軍勢が湧き出してしまったのです。
神の意思の地上の代行者である教会は、有力な司祭である『救済者』と、使い捨てにするつもりでいた、彼に心酔するようになった死刑囚の兵士とともに地下に送り込み、世界の破滅を食いとどめるべく、死闘を繰り広げることになったのです!


クローストロフォビアはフランスのファンタジーミニチュアゲーム、Hell Dorado(未訳)の世界を舞台にしたダンジョン探検物のボードゲームで、かなりできの良いフィギュア(しかも塗装済み完成品!)が付属しています。
ミニチュアを使ったゲームの利点はキャラクター性が強烈に押し出せることで、具体的な立体物に魅力的な設定が組み合わさることで、ゲームコマに個性と華を持たせることができるのが良いところ。
特にフランスのミニチュアゲームの傾向として、フィギュアのデザインセンスがよく、元からセンスの良いアートワークとの相乗効果がかなり良い感じなのです!

これがそのミニチュア。もう、悶絶しちゃうほどにデキがよろしい!! しかも塗装済み!!

救済者『救済者』:
バチk…教会の方から送られてきた人。神の加護と鉄槌が武器。人間側の戦士の要だ。


雇われ剣士荒くれ者『雇われ剣士の死刑囚』『荒くれ者の死刑囚』:
地獄へ送り込む兵隊として、教会から許可をもらった。救済者のカリスマにメロメロで、忠実な信徒。ベ○セルクにもいたね、そんな人。同じ造形で金髪と茶髪がいるので注意。

悪魔『悪魔』:
穴に棲むものを操る敵の親玉。フィギュアは1種類ですが、シナリオによって性能が変わります。造形がむちゃくちゃ良い!


トログロダイト『穴に棲むもの(トログロダイト)』:
臆病で弱いのだが、数は無数に湧き出し、悪魔がバックにいると手がつけられない。ちょっとつぶらな瞳がかわいい。

塗装と造形がすばらしく、ミニチュアのデキに関しては文句のつけようが無いことがお分かりいただけたかと思います。

で、肝心のゲーム部分。
ルールは簡単なものですが、人間側のコマンドコントロールのルールと、悪魔側のリソースコントロールのルールがあいまって、個別の戦闘力が高く精鋭揃いの人間側が指揮統制に苦しみながら戦い、何処からとも無く湧き出して絶え間なく襲い掛かる悪魔側が、強力なボスと数を頼みに襲い掛かる手下を登場させるためにリソース管理に気を配る、といった決断とジレンマも手軽に楽しめます。

ゲームの進行は簡単で、人間側イニシアチブ→それぞれのフィギュアごとに戦闘・移動→悪魔側リソース→それぞれのフィギュアごとに戦闘・移動を繰り返すものです。

人間側キャラクター人間側はキャラクターの人数分ダイスを振って、その目をそれぞれのキャラクターに割り振ってやります。そのターンのキャラクターの能力はこの割り振ったダイスで変化します。割り振ったダイスの目の欄にダメージが入っていた場合は、その戦士はほぼ無力状態になります。加護はダイス目の割り振り次第救済者の持つ神の加護も、そのダイスを割り振っていると発動します。
受けたダメージをどのスロットに当てはめるかが勝利の鍵です。

悪魔側の運命の盤悪魔側は毎回ダイスを振って、そのダイスをこのボード上で割り振ることで、モンスターを湧き出させるための脅威点をためたり、いろいろなイベントを発生させることができます。これも使いどころがゲームの勝敗を左右します。

どちらも『割り振る』というのが重要で、ただ単に運だけでは片付かないシステムとなっております。

戦闘!戦闘はシンプルで、攻撃力の数だけダイスを振って、防御力以上の目が出たダイスがヒットします。実際戦闘の解決はかなりスピーディーです。
ただし、戦闘システムは簡単ではありますが、勝つために戦力の集中をしようにも通路には同陣営で含めることができる数に限りがあるため、戦力全てを同じタイルに送るわけにもいきません。敵のいるタイルから離脱するにしても、敵より数的に優勢でなければなりません。また、悪魔側のコマも、出現させるには人間側がいないなどの条件があるので移動もよくよく考えなければなりません

地下墳墓地形はタイルをランダムに引いていくので、毎回展開が異なります。地形によってはいろいろ特殊な効果があります。

ゲームはシナリオ式で、全部で5種類付属しており、本国フランスではオンライン上で続々追加されています。

プレイ時間も初めてでも1時間ちょっと、慣れると本当に45分程度でプレイできる感じ。
展開はスピーディーで、かつ今流行のコマンドコントロールの概念を押さえているあたりは昨今のミニチュアゲームのデザインの流行(いや、あるんですよ!!)をしっかり押さえている感じ。
ダイスの一振り一振りが重要なので、毎回ダイスを振る手に力が入り、そのあとダイスの割り振りに頭を痛める、運だけではないゲーム性がバランスよく、ミニチュアのデキもあいまってミニチュアゲーム好きなあなたにオススメのゲームといえます。

■商品名:クローストロフォビア(Claustrophobia)
プレイ人数:2人 14歳以上
プレイ時間:45分
製造元:ASMODee
デザイナー:CROC
価格:¥8,400(本体¥8,000+税)
(日本語ルール・和訳カードシールつき)

このゲームの購入は全国のGAME JAPAN特選ボードゲーム取扱店で発売中です。

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