クアリッタの音楽室  「歌姫の装束・ファゴッツ編」
ファゴッツの人々の服装は、砂漠の強い陽光から皮膚を守るのに、布が多いのですが、風通しが良いように造られたものが一般的です。これは歌姫も同様です。砂のために、飾りや、砂が溜りそうなひだなどはなく、払いやすいようにマントのように羽織る形になっています。
帽子やかぶりものも良く見られますが、そちらは千差万別です。足は、乾いて砂っぽい地面から足を保護するため、頑丈で丈の高いブーツが好まれます。

色、着付けなどの面での見た目の共通項は少なく、かえってファゴッツのどこへでも出かけていく冒険心、好奇心に富む自由な商人・案内人の気風を反映していると言えるでしょう。
さらに言えば、ラピスラズリやシェリアといった歌姫に見られるように、さらに自分のスタイルに合わせている服装も珍しくありません。
一方で都市生活者は、日焼けを気にしないか、屋内の時間が多く取れる層では、カタリナのような軽装が好まれています。とはいえ華美なところはない質素な装束で、歌姫がチョーカーをしているのを除いて、宝飾などを身に着ける人はごくまれです。質素で商売かたぎな気風をあらわしているといえるでしょう。

次回は歌術の国、ヴァッサァマインの歌姫たちの服装について、お話しましょう。それではまた、この音楽室でお会いしましょう。