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『魔物の書T』 デーモン・ロード紹介

デモゴルゴン

 このデーモンの身長は優に18フィートある。彼のからだは蛇のようにぐにゃぐにゃしていると同時に、大猿のように強力だ。不格好な肩の上に悪意に満ちた狒々の頭部が2つついており、いやらしい表情を浮かべている。肩にはのたうち回る長い触手が2本ついている。胴体の下部は蜥蜴に似ている。二股に分かれた巨大な尾を持つなんらかの大きな爬虫類のようだ。


 プリンス・オヴ・デーモンズの体内では、彼自身の支配を巡って秘密の戦争が行われている。デモゴルゴンは2つの頭部を持っているため、精神も2つ持っている。そしてどちらも相手を支配したいと考えている。アーメウルはデモゴルゴンの左側の頭部を支配している人格だ。ヘトラディアは右側を支配している。どちらも相手を支配することができないし、殺害することもできない。仮に殺害すれば自身も死んでしまうから。このような内部抗争は通常は狂気と表現されるが、それはあくまで定命の存在の標準から見た場合の話だ。そしてデモゴルゴンにそのような標準を適用することなど絶対にできやしないのである。
 デモゴルゴンがオルクスやグラズトと行っている戦争は叙事詩的だ。タナーリ種族が誕生して以来ずっと、彼らの軍隊はアビスのいたるところで衝突している。一時期オルクスが姿を消し(どうやら死んでいたらしい)、さらにグラズトも姿を消した(アークメイジ・イグウィルヴによって物質界に幽閉されていた)が、彼らの永遠の戦争からアビスが完全に解放されたことはこれまで一度もなかった。